小さなルール違反を300回見逃すと、とりかえしのつかない大きな失敗が1回起きる

ルールは些細なところから破られ始める

生活の中で、いきなり大きなルールが破られることはありません。

例えば、明日いきなり全財産を失うなんてことは普通はないわけです。

でも、ルールは小さなところからほころび始めます。

小さなルール違反がいつのまにか大きなルール違反になっている

大きなルール違反をするしばらく前から、

約束を破ったり、待ち合わせの時間に遅れたり、

連絡をすぐ返さなかったり、人間関係が乱れたりというような小さなルール違反が増えます。

着ている服がよれていたり、髪の毛がぼさぼさだったりとか、そういうところにも出てきます。

そして、気付いたときにはダメージの大きなルール違反になってきます。

数億円脱税する人も最初は数十万円の脱税から始まっていると思いますよ。

本番でいきなりルールを守ることはできない

たとえば大事な試合や大事な商談でいきなり全てのルールを守ろうとしても無理です。

ルールは小さなところから破られ始めるのと同じように、

小さなところから守り始めないと、本番で使いこなすことはできません。

小さなルールを守ることを癖付けすることでしか、大きなルールは守れない

したがって、毎日身の回りをきれいに掃除するとか、

待ち合わせには時間通りに行くとか、

ぜいたく品は月収の5%までに抑えるとか。

毎日毎日、小さなルールを作ってそれを守り続けるということを習慣づけないといけません。

小さなルールですら、守りきることは難しい

小さなルールですらも全て守るというのは意外と難しくて、絶対に抜け落ちる日があります。

ルールの抜け漏れを防ぐために、新たなルールを追加する必要があります。

たとえば、電車が遅れて重要な商談に遅れてしまうということがあるとします。

これは、たまたま偶然、電車が遅れたことが原因ではないんです。

ルールの例外を許してはいけない

たまたま電車が遅れたから、今回は特別に自分を許そうなどと考えていると、おかしなことになります。

原因は、偶然の事故を予期していなかったことです。

したがって、

予定の1時間前にニュースを確認するとか、

約束の30分前には現地に到着するようにしておくとか

もしくは、重要な待ち合わせのときは家を出る時間を1時間早めるとか

そういった対策を打っていれば回避できた話です。

例外や偶然を絶対に認めず、新たなルールを追加する

例外や偶然を認めてしまうと、何度も何度も同じミスを繰り返します。

例外や偶然は絶対に認めてはいけません。

ルールの例外が発生したら、他にどういうルールを追加すれば次回防げるのか?を考える。

些細なルール違反に対応していれば、大きな痛手はこうむらない

日ごろから決めたことをきちんとやるということが、本番決めたいときに決められる、「勝ちグセ」を手に入れる方法です。

日ごろの小さなルール違反に気付き、例外を認めず、対処していれば、本番でも、緊張したときも、日ごろと同じように動けるんです。

ハインリッヒの法則

ハインリッヒというのは1930年代の労働災害専門家ですが、

彼が発表した論文が、労働災害のデファクトスタンダードになりました。

彼は工場で発生した労働災害5000件余を統計学的に計算したところ、「災害」について現れた数値は「1:29:300」であったそうです。

ハインリッヒ

つまり、「重傷」以上の災害が1件あったら、

その背後には、29件の「軽傷」を伴う災害が起こり、

300件もの「ヒヤりとした・ハッとした」(一歩間違えれば大惨事になるが、全くなにも起こらなかった)出来事が起きていたことになります。

1度の失敗が途方もない損失を生む

ビジネスにおいてもスポーツにおいても、日常生活においてもそうですが、

大体勝負を分ける大きな瞬間があるわけです。

勝負を分ける1点を失うことで、大きく失います。

逆に1点で大きく利益が得られるわけです。

しかしその背後には300くらいの要素があるということです。

これが工場や運転であれば、300回のヒヤリハットを無視したことで、命を失ってしまったり、命を奪ったりしてしまう。

人の一生が左右されてしまうわけです。

日常のヒヤリハットをどれだけ探せるかが、うまくいく秘訣

ヒヤリハットをたくさん発見し、【自滅】を防ぐ。

そのために自分ルールを習慣づける。

ルール作りの癖付けによって、偶然を予期し、偶然に左右されない、

自動的にうまくいく生活スタイルが身につきます。

先憂後楽(せんゆうこうらく)

「君子は天下の憂えに先んじて憂え、天下の楽しみに後(おく)れて楽しむことが必要だ」と、1000年前に中国北宋の范仲淹(はんちゅうえん)が言っています。

范仲淹

リーダーとして小さなルール違反に繊細に気づき、

組織における平穏無事の鼓腹撃壌(こふくげきじょう)を楽しむ姿勢がかっこいいのではないかと思います。

※鼓腹撃壌

太平の世の形容。太平で安楽な生活を喜び楽しむさま。善政が行われ、人々が平和な生活を送るさま。満腹で腹つづみをうち、足で地面をたたいて拍子をとる意から。『十八史略じゅうはっしりゃく』五帝ごてい