トレードオフ 上質をとるか、手軽をとるか

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卓越した人や企業は、慎重に考え抜いた上で、自分が抜きん出る可能性のある分野だけに力を注ぐ。

本書では上質さと手軽さの矛盾と対立をテーマに、様々な企業の欲張って失敗したパターンを挙げていた。

Fidelity vs Convenience

上質さと手軽さというのは意訳なので、すこしわかりづらかった。

原文を当たってみると、

原題はTrade-Off: Why Some Things Catch On, and Others Don’t

トレードオフ:あるものが流行り、あるものが流行らないのはなぜか?

その理由には、

fidelity (the quality of a consumer’s experience) vs convenience (the ease of getting and paying for a product)

忠誠心(消費体験の質) vs 手軽さ(商品を手に入れる、または支払うことへの利便性)

の対立があると語っている。

スターバックスは上質さに手軽さを付け加えようとして失敗した

たとえば、スターバックスは創業当初、「コーヒーを売るだけでなく、極上の経験を生み出す」ことを目指し、

「わずらわしさに満ちた日常から逃れて、ゆったりとしたひと時を過ごすためのオアシス」を作ろうとしていた。

この理念に賛同した顧客は極上の体験を手に入れ、スターバックスに熱狂したのだ。

しかし、人気が出るにつれて、スターバックスは事業規模を急激に拡大した。

拡大するにつれて、スターバックスは米国内のあらゆるところにあるありふれたコーヒーショップになってしまった。

高級ブランドとして始まったスターバックスは、上質さと手軽さをどちらも手に入れようとして、自らの高級ブランドを奪い去ってしまったということだ。

顧客は冷めてしまった

当初スターバックスに傾倒していた人たちも、あまりに人気が沸騰してしまうと目を向けなくなった。

企業は顧客が求める上質さと手軽さを両立することはできない。

スターバックスは「どこにでもある存在に」なってしまい、わざわざ足を運ぶ必要のない場所になってしまった。

彼方立てれば此方が立たぬ

日本風に言えば、あちら立てればこちらが立たぬといったところだろうか。

企業が拡大するとき、なんでもできる気になってしまうようだ。

高級ブランドを維持しながら拡大路線をとったのがスターバックスだが、

本書では反対にウォールマートの例も挙げている

ウォールマートは手軽さに上質さを付け加えようとして失敗した

手軽さの頂点を極めたウォールマートは、マンハッタンに進出し、高級ラインナップをそろえてみたことがあったという。

しかしこれも失敗に終わった。顧客はウォールマートに高級品を求めていないのだ。

思い切って捨ててしまう勇気

どちらか一方を捨てることには不安があるのだろうか。

企業や人はこうしたビジネス上の間違いを起こしてしまうようだ。

本書では上質と手軽さをどちらも追い求めるのは、幻想を追い求めることと同じだと説いている。

なるほど、自分のビジネスはFidelityなので、Convenienceを作りすぎてはいけないのだなと、

自分のビジネスを客観的に眺める良い機会になった。


ちなみにこの本の著者、ものすごく語彙が豊富で、

聞いたことのないような慣用表現もいくつかあって、何回かネットで調べたほど。

言い換えや比喩がうまいと読んでいて気持ち良い。

元記者の経験がなせる業なのか・・・、本を書くときの参考になった。

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ヘルスィーTANA☆AKK

ヘルスィーTANA☆AKK

タナーク株式会社/代表取締役社長売上UP実績はこちら
趣味:呼吸。住所:地球。企業顧問を常時10社以上こなす体を緩める起業家。プロフィール・会社概要はこちら
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