認知の歪みの10パターンを知ることで失敗のループから抜け、決断と行動の質を上げることができる

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「認知」とは物事の捉え方。

出来事に関して、どのように見るか?どのように聞くか?どのように感じるか?といったフィルターが認知であり、

五感と脳の反応の癖みたいなものですが、この「認知」というものは体と同じく、往々にして歪みやすいものなのです。

認知から行動の流れ

『出来事→認知→感情→行動』という流れで人は動きます。

出来事が起こった際に、まず意味を推測するのが認知のフェーズです。

認知のフェーズでフィルターがかかっていると、当たり前のことが見えなくなります。

これを「認知の歪み」といいます

認知の歪みの10パターン

スタンフォード大学の精神病医学者デビット・D・バーンズ准教授によると、認知のゆがみは10パターンに分けられると言います。

少々長いですが、要約すると、意味がわからなくなるので、このまま載せます。

1.全か無か思考 all-or-nothing thinking

これはつまり、ものごとを極端に、白か黒かどちらかに分けて考えようとする傾向のことです。たとえば、ある有名な政治家が私に言った次のような言葉は典型的です。「知事選挙に負けたので私はゼロです。」
また、いつもAを取っているのに、たまたまBを取ってしまったある学生の「もう『完全に』ダメです。」という言葉もこの全か無か思考の一例です。
このような考え方の基盤には完全主義があります。取るに足らない小さな失敗をしても、完全な失敗者で価値のない人間だと思ってしまうので、ちょっとしたミスも恐れるのです。
このような考え方は非現実的です。なぜなら、人生において『完全に』××である、などということはほとんどないからです。たとえば、ある人が完璧に優れている、とか全面的にダメである、などということはまずありえないことです。同様に完全無欠に魅力的な人というのもありませんし、逆にどうしようもなく醜い人などいません。この世の中に『完全』ということは存在し難いことなのです。もしあなたが経験したことをすべて完全主義のカテゴリーに当てはめようとすれば、いつも憂うつにならざるをえないでしょう。なぜなら、その主義は現実と折り合わないからです。あなたの誇張された過大な要求水準に合わせることなどできませんから、永久に自信のない状態に自分を置くことになってしまいます。このような認知障害を専門用語では「二分法思考dichotomous thinking」と呼びます。つまりものごとを白か黒で考え、中間色がない考え方です。

2.一般化のしすぎ overgeneralization

これはつまり、たった一つのよくないこと(もしくはよいこと)があると、世の中すべてこれだと考えることです。
あるセールスマンが車を運転中に、鳥がフロントガラスにぶつかりました。「これこそ私の運命だ。運転するたびに鳥がぶつかってくるんだ」と彼は考えました。これこそ典型的な一般化のしすぎです。実際には20年間も車を運転していて、鳥がぶつかったことなどこのとき以外ないのです。
拒絶を恐れる心理も、この一般化のしすぎから生じます。一般化のしすぎさえなかったら、拒絶されたとしても、もちろん一時的にはがっかりしても、それほど致命的に傷つくことはないはずです。ある内気な男性が勇気を奮って、女の子をデートに誘いました。彼女はたまたま都合が悪くて、それを断りました。彼は「デートに誘ってうまくいったためしがない。誰も僕なんかとデートしたくないんだ。もう生涯孤独で、寂しい人生を送らなきゃならないんだ」と考えました。彼の歪んだ認知によると、一人の女性が一度だけ断ったということは、その人はこれからもずっと自分を拒否し続けるに違いないし、女性というものはすべて、同じように自分を拒否する、だから自分はこれから先も地球上のどこでも女性に愛されることはないのだ、という結論になってしまうのです。

3.心のフィルター mental filter

何かよくないことを思い出して、そればかり考えてみてください。そうすると何もかも暗く思えてくるはずです。たとえばあるうつ病にかかった女子大生は一番の親友が他の学生にからかわれたのを聞いて、次のように考えました。「人間なんてこんなものだ。残酷で人の気持ちなんてわからないんだわ。」しかしこのとき、彼女はここ数ヶ月間で、自分に対して残酷だった人などほとんどいなかったという事実を全く見過ごしています。また中間テストで百問中十七問を間違えましたが、彼女はこの十七問のことばかり考えて、もう落第してしまうに違いないと思うに至りました。しかし事実は百問中八十三問正解だったわけで、落第どころかAをとったのです。
うつ状態の時には特別製のレンズのついたメガネをかけて、世の中のポジティブなこと、明るいことを見えなくしてしまうものなのです。意識に上ってくることは、何もかもネガティブなことばかりになります。そして、このフィルターがかかっていることに気づきませんから、世の中真っ暗に感じられるのです。専門用語でこれを「選択的抽象化 selective abstraction」と言います。これは無用の苦痛を引き起こす悪い習慣です。

4.マイナス化思考 disqualifying the positive

うつ病でもっと始末の悪い錯覚は、何でもないことや良い出来事を悪い出来事にすり替えてしまうことです。単に良いことを無視するだけではなく、正反対の悪いことに替えてしまうのです。
たとえば、仕事とか服装とかについて、誰かにお世辞を言われたとします。おそらくあなたは「あの人はいい人だからお世辞を言ってくれてるんだ」と考えて、その人の言ったことをあまり大きくとりあげなくて、「いや、たいしたことありませんよ」と謙遜するでしょう。この場合お世辞に対する反応ですから、これで良いのですが、もし万事この調子で、人から言われた誉め言葉や他の良いことを無視していては、さぞ暗い人生になってしまうでしょう。
マイナス化思考は認知障害の中でも、最もたちの悪いものです。たとえば、いつも自分のことを二流だと思っている科学者は、実験がうまくいかないと「やっぱりそうなんだ」と考えます。このような考え方は悲惨です。
そして時にひどいうつ病を引き起こします。重症のうつ病で入院したある若い女性は私に言いました。「私はどうしようもない人間だから、世の中で誰一人、私のことなんかかまってくれません。私って完全に孤独なんです。」彼女が退院したとき、たくさんの患者や病院のスタッフが見送りました。しかし彼女は言いました。「これは本当のことではない。病院の外の世界の人なんて、誰も私のことはかまってくれていないんです」このようにマイナス化思考によって、明らかに現実と異なる歪んだマイナスの新年をもってしまうのです。

5.結論の飛躍 jumping to conclusions

事実と違った悲観的な結論を一足飛びに出してしまうことです。

①心の読みすぎ mind reading

他人があなたを見下していると思い込んでしまうと、はたして本当にそうなのかを確かめようとしなくなります。たとえばあなたが大学の先生で、とてもすばらしい講義をしたとします。しかしあなたは一番前の席で居眠りをしている学生を見つけました。実際にはこの学生は、前の晩に遅くまでばか騒ぎをしていたために居眠りをしていたのですが、もちろんあなたはそんなことは知る由もありません。あなたはこう考えました「どの学生も私の講義を退屈がっているんだ。」またあなたが道で友達に会いましたが、その友達はたまたま考えごとをしていたためにあなたにあいさつをしませんでした。あなたはこう考えました。「奴は俺を無視した。もう嫌われてしまったに違いない。」またある晩、あなたのご主人がちっとも口をきいてくれません。その日、職場で嫌なことがあったからです。でもあなたは「主人はきっと私のことを何か怒っているんだわ」と考えて、すっかり憂うつになってしまいました。そしてあげくのはては、このような考え方ゆえに相手に気まずい反応をしたり、逃げ出したりすることになります。つまり、一人相撲をとって関係を結局悪化させることになります。

②先読みの誤り the fortune teller error

たとえばあなたが友達に電話をかけたとき、たまたま相手が席をはずしていたとします。あなたはすぐに電話を向こうからかけてくれるようお願いしましたが、ついに電話はきませんでした。このときあなたは、彼はきっと自分を嫌っていて電話で話したくないに違いない、と考えて、憂うつになったとします。このときの認知障害は何でしょうか?
心の読みすぎです。またもう一度こちらから電話をしたりしては、ますます嫌われるだけだと早合点して、二度と向こうに電話したりはしません。これは「先読みの誤り」です。つまり、これにより友達を自分で遠ざけ、自らも憂うつになったわけです。しかし実際はあなたの伝言が向こうに伝わらなかったというだけにすぎないのです。このような考え方は自分自身に押し付けたデタラメです。

6.拡大解釈と過小評価 magnification and minimization

拡 大解釈はミスや恐れや何か不完全なことに必要以上に注目することによって起こります。「なんてことだ!またミスをやってしまった。これでまた評判がガタ落 ちだ」と感じる場合、失敗を巨大なものに拡大して見ているのです。ちょっとした日常的な失敗を悪夢のように感じているわけですから、これを「破滅化  catastrophizing」とも言います。
これとは逆に自分の長所を見るときには、取るに足らないものとして見てしまいます。もし短所を大げさに感じ、長所を過小に評価するとしたら、惨めになること受けあいです。

7.感情的決め付け emotional reasoning

こ れは自分の感情をあたかも真実を証明する証拠のように考えてしまうことです。たとえば、「私はダメ人間のように感じる。それが何よりもダメ人間の証拠だ」 といった具合の考え方です。このような思考法は間違っています。なぜなら感情というのは、そもそも単に考えの反映に過ぎないからです。したがって、もし考 えのほうが歪んでいれば、感情には妥当性がなくなります。感情的決め付けの副産物は、決断の引き延ばしです。たとえば「とてもこんな汚い机の上をかたづけ る気分になれない。だから机を整理することはもう不可能なんだ」と考えて、かたづけを何ヶ月も引き伸ばしている場合などです。この場合でも、たとえば六ヶ 月後にちょっとやる気を出してかたづけてしまえば、何でもないことがわかります。マイナスの感情に自分を追い込むことにより、ずいぶん損をしているので す。

8.すべき思考 should statements

何かをやるとき、「これを『すべきだ』」「これを『しなければならぬ』」と考えてしまうことです。こういう考え方は必要以上のプレッシャーを与え、自分自身を追い詰めてしまいます。皮肉なことに、かえってやる気をなくしてしまうという結果に終わりがちです。
この「すべき思考」を他人に向けると、自分がフラストレーションを感じるようになるのが普通です。「すべき思考」は日常に無用の感情的混乱をもたらします。もし実際の行動が「すべき」「すべきでない」の基準に合わないと、自己嫌悪、恥や罪の意識を感じることになります。世の中の人の行動も、たいていこの基準に合いませんから、にがにがしく感じることが多く、独善的になりがちです。この結果、現実に裏切られたように感じたり、人の行動にがっかりさせられることが多くなります。

9.レッテル貼り labeling and mislabeling

間違った認知に基づいて完全にネガティブな自己イメージを創作してしまうことです。極端な形の一般化のしすぎともいえます。そのレッテルは感情的で偏見に満ちています。
この背景にあるのは「人の価値はその人の犯す間違いによって決まる」という考え方です。レッテル貼りは間違いをしでかしたときに「全く私ってやつは…」という表現で始まる言葉を吐くのが特徴です。レッテル貼りは自己破壊的であるばかりではなく、不合理な考え方です。あなたが食べたり、呼吸したりするからといって、「食べ人間」「呼吸人間」などというレッテルを自分に貼りますか?同様に失敗したり、負けたからといって「失敗者」「敗北者」というレッテルを貼るのも不合理なことです。間違ったレッテルを貼ることは重大な逆効果を生むこともあります。ダイエットをしている女性がつい皿一杯のアイスクリームを食べました。彼女は考えました。「なんて私はダメなんだ。私はブタだ!!」そして彼女はやけになって、一箱のアイスクリームをみんな食べてしまいました。

10.個人化 personalization

何か良くないことが起こったとき、自分に責任がないような場合にも自分のせいにしてしまうことです。たとえば子供の通信簿の成績が悪かったのを見た母親が、「これは私の責任だ。ダメな母親だ」と思うのもそうです。個人化においては、他人に対する「影響」と「操作」がゴッチャにされています。教師、親、医師、セールスマン、重役としての、なんであれあなたの役割は確かに他の人に「影響」を与えていることは確かですが、決してあなたが他の人を「操作」しているのではありません。ある人の行為の結果は、結局はあなたではなく、その人の責任なのです。

出典:いやな気分よ、さようならデビット・D・バーンズ

認知のゆがみが自動思考を生み出す原因になる

バーンズ准教授は理論的研究や臨床実践により、認知の歪みは推論の誤謬であるということを見出しました。

この認知の歪みが、自分自身を無価値化して無力化し、あらゆる物事に対する意欲や積極性を剥奪する“自動思考”を生み出す原因となり、うつ病の症状や耐えがたい不快な感情・気分を発生させると言っています。

認知の歪みが日常で見え隠れする

うつ病とまで行くと大げさですが、もっと些細な日常においても、

占いを信じて行動を変えてしまうとか、

有名人とか、偉い人の意見を聞いてその通りに動いてしまうとか、

意味もなく験担ぎをしてしまうとか、

宝くじを当たると思い込んで買ってしまったりとか。

いつも歩いてる帰り道で毎日見ている看板を、思い出そうとしても思い出せないとか。

腕時計を毎日見ているのに、いざ描くとなるとデザインを思い出せないとか。

こういうところにも認知の歪みは出てきます。

認知の歪みを知っていれば、ビジネス上優位に立てる

認知の歪みによって、正しいデータや情報に基づかず、自分の好きなように行動してしまい失敗してしまいます。

認知の歪みによって、モノを大量に買ったり、消費したりします。

逆に認知の歪みを知っていれば、消費は減り、決断の質が上がり、ビジネスはうまく行きます。

マーケティング、広告、営業を受ける際に、自分の認知の歪みに付け込まれる場合もあります。

習性を逆手に取られないように、知識を持っておくことは有意義でしょう。

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ヘルスィーTANA☆AKK

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趣味:呼吸。住所:地球。企業顧問を常時10社以上こなす体を緩める起業家。プロフィール・会社概要はこちら
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