直感と統計の対立

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人は自分の選択が正しいと思いたがる性質がある。

2分の1のゲームをするときの実験

A,Bのトランプの2択があって、正解のトランプをめくるというゲームをしたとき、

50%の確率で当たるとすると、人は当たった場合に、自分のカンが当たったと勘違いする人の割合のほうが多いそうだ。

占いとか、ギャンブルの類は、この習性をうまく利用している。

人が引いたカードよりも、自分が引いたカードのほうが当たる確率が高いと感じる

さらに、このABのトランプを自分で引く実験と、他人が引く実験をすると、自分の手でくじを引くほうが他人に引いてもらうよりも当たりの確率が高いと感じる。

人は情報が少ないときは、一度決めた選択肢を変えない

先ほどの50%の確率で当たるゲームの答えを、司会者が知っており、

被験者が不正解の選択肢を選びそうになったときだけ、「本当にその選択肢で良いんですか?」と念押しすることにする。

司会者が念押ししたとしても、選択肢を変えない人のほうが多い。

人は現状を変化させることを嫌うということだ。

統計的に正しいかどうかではなく、自分に起こった事象で判断したがる傾向にある

例えば、Aさんがつぼからボールを2個取り出したとき、両方も赤だった場合、つぼの中には赤のボールばかり入っていると勘違いする。

しかし、Bさんが30個取り出すと赤が18個、白が12個だったとしても、

一回目につぼのボールを取ったAさんは、つぼの中には圧倒的に多い赤のボールが入っていると信じ込む。

やさしい仕事では成功を過大に予想し、むずかしい仕事では失敗を過大に予想する

このような認知の偏向をコグニティブバイアスというが、

たとえば仕事に関してもこれが起こる。

これまでやさしい仕事での達成率が60%だとすると、今後の予想を90%と見積もる。

これまでのむずかしい仕事での達成率が30%だとすると、今後の予想を10%と見積もる。

やさしい仕事では、自分が成功し、目立ちたいと思うから、やさしい仕事の達成率を過大に予想する。

逆に、むずかしい仕事では、恥をかきたくない、安全を保ちたいという思いが強く、達成率を低く予想する。

セールスマンにアンケートをとると、60%が上位10%の協調性がある人間だと思っている

たとえば、セールスマンに、他人と協調性があると思いますか?というアンケートをとると、

60%の人が、自分は他人と協調性があり、しかも上位10%に入ると答える。

男性に自分は運動神経があると思いますか?と聞くと、60%以上の人が上位25%だと答える

男性へのアンケートで、運動神経があると思いますか?と聞くと、60%以上の人が、

自分は運動神経がある上位25%に入ると答える。

たくさんの選択肢の中から一つを選んだほうが、満足度が高い

印のついていない缶入りのソフトドリンクを何種類か飲ませて、好きなものを飲ませる実験をすると、4缶のうち1缶を選ばせた方が、

2缶のうち1缶を選ばせるよりも、選んだドリンクの味がよいと感じる。

人間は、ほんの少しでも選択の幅が広がり、自分の裁量で選択したという記憶があると、満足感を感じる。

「自分が選んだんだから、きっとおいしいに違いない」という意思が働くのだろう。

人は、自分のことを何かと比較して優れていると思いたい

これはもはや、一般的な法則とも言えるかもしれない。

組織づくりも、顧客づくりも、この人間心理をわきまえておけばよいということだ。

人は、自分の場合だけは、良いことがたくさん起こると見積もる

自分が選んだものには間違いないという意識が働くし、

自分のところには、客観的で統計的にも正しいものしかこないという意識が働きがちだ。

多くの人が投資詐欺や良い話にだまされ、ギャンブルにはまるというのも、この心理から来ているのだろう。

直感は、統計的な根拠がなければ、容易に誤る

腹や勘というものはこうも誤りやすいものなので、

認知バイアスにハマっていつまでも時間とお金を浪費してしまわないように、

より多くの情報を集めて、統計的に優位なのか?ということをチェックすることが重要ということだ。

統計も注意すべき場合もある

しかし、統計が全く正しいかというとまた別問題だ。

蜂をビンのなかに入れて、ビンの底を明るいほうに向けると、蜂はビンの底に向かってぶつかり続け、そのうち死んでしまう。

しかし、ハエをビンの中に入れて、同じようにビンの底を明るいほうに向けても、ハエはランダムに飛ぶので、ビンの口から難なく抜け出す。

蜂は経験的に、明るい方向に向けて飛べば、閉鎖的環境から抜け出ることができるという習性を持っているために、

自然界であまり存在しない透明なビンという環境に対応できなかった。

同じように、統計は確率を示すが、例外的な事象には当てはまらないこともある。

直感は【たまに】役立つ

統計的に正しいと思っていても、未来にはなにが起こるのかわからないので、

一見無駄に見える動きをすることも、現状打破には役立つということだ。

その無駄をするために直感が存在しているのかもしれない。

だが、直感に溺れてはいけない。いつも直感で動いているということは、いつも失敗ばかりしているということの裏返しだ。

基本的には統計をベースに組み立てたほうが、成果は出やすいだろう。

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ヘルスィーTANA☆AKK

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趣味:呼吸。住所:地球。東京大学法学部卒。生命と宇宙を感じながら、体を緩め歩いています。街中で見かけたらラッキー。経営顧問を常時10社以上兼任。プロフィール・会社概要はこちら
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