歴史は発想の道具箱「アダムスミスの国富論」

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経済学の父といわれるアダムスミスの国富論。

古典であるが、新鮮な感覚で読めた。アダムスミスは2冊の著書で有名。

要約でも引用でもないですが、特に印象に残ったポイントを羅列します。

道徳感情論(1759年)


道徳感情論

・人間は利己的である

・人間は共感する生き物である

・他者の目を気にするのが人間であるから、公平な視点も持っているはずだ

・第三者の目で自分を見る良心が、内なる道徳を持つフェアプレーの社会を作るのではないか

・商売のやり方の中で「うまいことやってるよな」と嫉妬されつつ、「まあそれくらいはやるだろう」と他人からある程度同感が得られれば、その商売は続けられる。

・でも、「そこまでやるか、人として最低だ」と他人から同感を得られなくなるとその商売はやがて成り立たなくなる。

・だから人は他人から同感を得られるギリギリのラインを意識しながら行動するようになる。

・人がその同感を意識しながら行動することで、結果的に世の中の秩序は保たれるのではないか

この本は経済における倫理を説いたような構成になっていました。論語の資本主義バージョンとも言えるかも知れない。

国富論(1776年)


国富論

・個人のエゴがうまく相互作用することによって社会的分業が生まれる

・人の本来的な欲望が分業社会を生む

・社会的分業によって、国富は増大する

・貨幣を用いて取り引きをするということは、現代人(18世紀においての表現)は皆なんらかの形で商売人である

・政治経済学の目的は「民衆に豊富な収入または生活資料を供給すること。民衆がみずから収入または生活資料を調達できるようにすること」と「公務を行うのに足りるだけの収入を、国家または公共社会に供給すること」

・倹約家=富者

・浪費家=貧者

・倹約家は、貨幣を愛する富者

・反対に、気前の良い人、あるいは浪費家は、貨幣に無関心な貧者

2つの書籍で、自由経済のメリットとデメリットを行き来するアダムスミス

自由経済による貧富の拡大やモラルの崩壊。

それを防ぐための規律をひとりひとりの人間の中にもとう!と道徳感情論で提唱していた。

道徳と自由経済は相反する部分がある。

アダムスミス自身も葛藤を持っていたのではないかと思われる。

フォーカスが成功の秘訣だということを、18世紀時点で見抜いていたアダムスミス

アダムスミスは人間の生来的な特徴をズバッと指摘し、

こんなにも早くから経済の洞察を加え、

得意分野へのフォーカスが集団的な富を最大化し、

生産過剰をつくり、国の富を増やすことができるという結論を導いている。

アダムスミス

アダムスミス (1723年6月5日-1790年7月17日)

現代経営は過去を新しい形で再現している

選択と集中は現代経営の基本だが、

アダムスミスの頃から同じことが言われていたということだ。

人間の本質は変わっていないんだなと妙に納得してしまった。

歴史を辿っていくと、理解が深まる

学問は共通理解を一歩一歩増やしていく作業だと思うので、

その形成過程を追うことでよくわかることが多い。

経済学も、

アダムスミス⇒マルクス⇒ケインズ・シュムペーターなどなど・・・

というように、その形成過程を追ってみると、最近流行のトマピケティの21世紀の資本もよくわかるかもしれない

参考までに:ノーベル経済学賞歴代受賞者

社会は壁にぶつかりながら成長している

自由経済の利点を認めたアダムスミスから、行き過ぎの独占が起こって、独占禁止法が制定されて・・・

というように、社会はやってみて、ダメだったら修正するということを繰り返しながら、

人は共同体として成長していることがわかる。

独占のほかにも、公害や情報の非対称性による消費者の不公平など、

自由経済を選択した弊害をひとつずつ本気で悩んで、ひとつずつ本気で解決してを繰り返しているのがわかり、

歴史を見るとなんだか温かい気持ちになります。

オリジナルを生み出すためには、過去の知恵の積み重ねをチェックすればいい

アイデアは「新しい方法で過去を再現すること」であると思います。

うんうんうなって考えて付いたアイデアは、すでに100年前に誰かが考えていたことかもしれません。

そういう意味で、本はとてもよい発想の道具箱だと思います。

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ヘルスィーTANA☆AKK

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